10 AYANA Bali / TEVANA GARDEN
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- STORY
インドネシア・バリ島にある統合型リゾート AYANA Bali 内の6haの広大な庭園です。
TEVANA(テヴァナ)とはサンスクリット語で”神聖なつながりの場所”を意味し、バリの文化と日本の文化を融合した庭園として計画されました。エントランス広場にある、バリの寺院の“割れ門“をイメージした石積みの切り通しから園内へアプローチします。
その軸はバリの人々の信仰を集めるアグン山を指しており、石積みに設置した壁泉はバリの寺院の沐浴場の壁泉をモチーフとし、その壁泉から庭園が展開していきます。エントランス広場の石積みの裏には滝が流れ、高低差に沿って蛇行しながら緩やかに庭園を流れていき最後は”CHAYA”と名付けられたTea roomの池につながります。
併せて植生も密な森から疎な林となり樹木の少ない丘へ、そして芝生広場があり果樹や花木のある華やかさとにぎわいのあるゾーンへと展開していきます。園内に点在する建築は風景に馴染むコンパクトなものを目指しました。
施工性と扱いやすさを考慮してバリで使われている材料を使用し、スコールの激しい雨季と日差しの強い乾季のある気候にも配慮した軒の深いデザインとしています。
その中でもTea roomは建具を開放することで深い軒下の空間とつながり、池越しの緑を室内に取り込めるようにしました。バリ島ならではの植生豊かな風土に馴染み、日本の感性を活かし、お互いの文化が融合した庭園となりました。
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- COMPETITION
SAHAランドスケープ設計事務所がデザインコンペで選定されたプロジェクトの建築担当としてデザイン協力(株式会社 洋建築計画事務所と共同参加)しました。
コンペ時のイメージスケッチ:加生幸彦
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- PUBLICATION
LANDSCAPE DESIGN No.163(マルモ出版)
Loci-02 「風景をデザインする」(風景パブリッシング)